人は混み (1053) 合う鳳凰堂
阿字池の水面に姿を映す平等院鳳凰堂
国風文化の到達点
池の水面に左右対称の姿を映す鳳凰堂は、中堂・翼廊・尾廊からなり、建築、仏像、絵画、工芸、庭園を一体にして極楽浄土を表現している。大陸文化を受け入れながら、日本の自然や美意識に合わせて発達した国風文化の代表であり、藤原摂関時代の華やかさを今に伝える貴重な遺構である。
中堂には、仏師定朝が制作した国宝・阿弥陀如来坐像が安置されている。木を分けて彫り、内部で組み合わせる寄木造を完成に導いた作品で、定朝作と確実に分かる現存唯一の仏像である。周囲の雲中供養菩薩像や壁扉画とともに、平安時代の浄土教美術の頂点を示している。
中堂には、仏師定朝が制作した国宝・阿弥陀如来坐像が安置されている。木を分けて彫り、内部で組み合わせる寄木造を完成に導いた作品で、定朝作と確実に分かる現存唯一の仏像である。周囲の雲中供養菩薩像や壁扉画とともに、平安時代の浄土教美術の頂点を示している。
後世へ受け継がれた浄土の姿
阿弥陀堂と浄土庭園を組み合わせる構想は各地へ広がり、奥州平泉の毛越寺や無量光院などにも受け継がれた。平等院は「古都京都の文化財」の一つとして世界遺産に登録され、約1000年(長保2年)前の建築と美術を伝えている。
鳳凰堂は10円青銅貨の表面に描かれている。また、屋根を飾っていた国宝の鳳凰像は、2004年(平成16年)発行開始の一万円券の裏面にも採用された。この一万円券は2024年(令和6年)に新しい券種へ交代した後も有効であり、平等院の意匠は身近な文化的シンボルとして親しまれている。
鳳凰堂は10円青銅貨の表面に描かれている。また、屋根を飾っていた国宝の鳳凰像は、2004年(平成16年)発行開始の一万円券の裏面にも採用された。この一万円券は2024年(令和6年)に新しい券種へ交代した後も有効であり、平等院の意匠は身近な文化的シンボルとして親しまれている。
参考サイト
- 古今平等院:世界遺産平等院
- 建築:世界遺産平等院
- 平等院鳳凰堂 四棟:国指定文化財等データベース
- 平等院:文化遺産オンライン
- 貨幣に関するよくあるご質問:造幣局
- 現在発行されている銀行券・貨幣:日本銀行
交通アクセス
【鉄道】

- JR奈良線「宇治駅」下車、東へ徒歩10分
- 京阪電鉄宇治線「京阪宇治駅」下車、徒歩10分

この時代の世界
(この項おわり)

1052年(永承7年)は、仏の教えが衰える「末法」の最初の年と考えられていた。災害や社会不安も重なり、貴族や僧侶の間では、阿弥陀如来に救いを求め、死後に極楽浄土へ往生することを願う浄土信仰が広がった。
そこで藤原頼通は1053年(永承8年)、阿字池の中島に阿弥陀堂を建立し、西方極楽浄土の宮殿を現世に表した。これが後に鳳凰堂と呼ばれる建物である。父・道長から受け継いだ別荘を寺院へ変えたことは、藤原北家の財力と摂関政治の権勢を示す大事業でもあった。
鳳凰堂は、高さ(鳳凰を除く)約13.5メートル、幅(南北)約47メートル、奥行き(東西)約35メートルと、意外と小さい。
鳳凰堂は国宝に、庭園は史跡及び名勝に指定されている。